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会員制秘密趣向倶楽部 ~お好きなプレイを~
第3章 美希三十五歳 リアルママゴト
一度店に戻って社長に封筒を渡し、そこから二割受け取る。一日に一人客を取れば帰ってもいいし、また待機していてもいい。
今日はもう帰るつもりだ。
私が相手をした彼は「小さな子供」だけれど、来る度に情のようなものが生まれてしまう。
一人暮らしで、ちゃんとした食事は摂っているのか。不規則な生活はしていないか。
子供を持ったことも無いのに、まるで本当の母親みたいだ。
「じゃあ、またね」
「うん……」
パタンと玄関ドアが閉まる。
これ以上彼のことを考えるのはやめて、私は空の離乳食などが入ったビニール袋を手に、エレベーターに乗り込んだ。
つづく