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第13章 大輔さんの転勤ーフィナーレー

「あのコだっけ？聖の後輩。元気だね」
部屋に入り大輔さんが話かけてくる。
「大輔さん、名古屋行くって本当なの？」
単刀直入に聞く。

「うわさは広まるの早いな。聖、そこ座って」
「うん」
私はソファーに座って大輔さんと向かい合う。
「名古屋の話は本当なんだ。新しい社長として就任する」
「そっかぁ、すごいね！」
表向きは喜ぶけど。
遠距離恋愛…。
私は不安になってくる。

「聖、ついてきてくれる？」
「え？私？」
「結婚して、一緒についてきてほしいんだ」
「け、け、けけけ、結婚！？」
ちょっと待って！
私と大輔さんが結婚！？
なんか、全然そんなこと考えてなかったから本当にびっくりなんだけど。

「大輔さん、本当に私で良いの？」
「オレには聖しかいないよ。聖とずっと一緒にいたい」
大輔さんの言葉に涙がポロポロ溢れてくる。
「聖！？」
大輔さんが慌てて私の隣にやってくる。

「大輔さん、私、すごく嬉しいの」
「聖、結婚してくれる？」
「…はい」
「ありがとう。聖」
大輔さんは優しく私を抱きしめてくれる。