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第8章 ヒーローの正体

「こちら、同じ会社で働いてる花村れいなさん」
大輔さんがヒロさんにれいなを紹介する。
「は、初めまして！花村れいなです！」
「で、こっちが佐藤広幸。オレの幼なじみ」
「幼なじみ！？」
れいなが驚く。

「ヒロ、ひったくり捕まえた？」
「ひったくり？あぁ、そんなことあったな」
「その時の被害者が花村さんなんだ。助けてもらったお礼をしたかったのに、ヒロがすぐ去って行ったから、ずっと探してたんだ」
「別に礼なんて」

ここはヒロさんおすすめ、中華料理のお店。
夫婦でやってるから小さなお店だけど静かで落ち着く雰囲気。

私とれいな、大輔さんとヒロさんに別れて向かい合う。
みんなそれぞれ食べたい物を注文して食べてるところ。
何だかんだでもう、日が暮れる頃。
だし、ここで夕飯にして話をしようとなった。

「ご迷惑でしたらすみません…」
「べ、別に迷惑とかじゃなくて、オレは礼欲しさに助けたわけじゃない…」
ヒロさんの態度、やっぱり違う。