この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
僕の彩芽
第11章 十一
「ポチ、自分で脱がないなら俺が脱がしてやる。来い」
「うぅ……」
無念……。もう諦めるしかないの?
此方へ近付いてくる秋人さんを見て、絶望的になりながら唇を噛み締めた。……ローター地獄、決定か……。
「……自分で脱ぎます」
涙目になりながら、パジャマの一番上のボタンに両手を伸ばす。
心の中は濁った色。色んな絵の具をぐちゃぐちゃに混ぜたみたいに、染み付いている。
秋人さんから500万で買われた時から、私の人生に希望は無かったんだよ。
人として、終わった。
「ポチ?泣いてるのか?」
自分が泣いている事に、秋人さんの声で初めて気付いた。
「あ、あれ?何で……私泣いてますぅぅぅ!」
やっぱり泣く程、ローター責めが嫌なんだ!我慢の限界なんだ!
でも泣いたって、秋人さんがやめてくれるわけもない……。
「脱ぎますよ!泣いてすいませんね!ちゃんと脱ぎますからね!」
そのまま両手で濡れた頬を拭き、パジャマのボタンを外し始める。その手を秋人さんから掴まれると、ビクッと反応した。
「何ですか……?」
「いや……ポチが泣くから……俺も悲しくなってきた」
「えっ?!」
今何て言った?!秋人さんが悲しくなる?!冷酷で無情な秋人さんが?!嘘だろ……。