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僕の彩芽
第12章 十二

「だけどな、彩芽……」

 秋人さんが悠然と顔を上げた。

「俺はお前をペット以上に想っている」

「ペット以上……?」

「ああ。俺の恋人になる気はないか?」

「えっ……こ、恋人にですか?!」

 急な申し出に拍子抜けしてしまう。……本気で言ってるんだろうか。私を恋人にするなんて。ペットではなくなるということ……?

「彩芽、返事は?」

「は、はい!」

「恋人になるって事だな?」

「っ……」

 信じられないまま、ゆっくり頷いた。するとそんな私を見て、秋人さんは嬉しそうに微笑む。

「恋人になるって事は、セックスもするって事だぞ?」

「それは……」

 そうだった……。秋人さんと……出来るだろうか。今こうされているだけで気を失いそうなのに!秋人さんから抱かれるなんて、頭がおかしくなりそう。

「彩芽、おいで」

 手を引かれてテーブルから降り、秋人さんの太腿の上へ座らされると、きつく抱き締められた。そのまま耳元で話される声は優しく、鼓動を高鳴らせた。

「好きだ、彩芽……」

「う……」

 嘘だ!絶対嘘!秋人さんが私を好きなんて!信じられない!


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