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僕の彩芽
第12章 十二

「お願いですから!……するのは、もう少し待ってくれませんか……?」

 上目遣いでおずおず話すと、冷たく一蹴された。

「待たない」

「そんなぁ……!」

 恥ずかしい!恥ずかしい!恥ずかしい!それに心の準備が出来てない!

 慌てる暇もなく、下唇をあむっとくわえられると身動きを止める。

「んっ……」

 優しく食むように、何度も繰り返しくわえられると、体から力が抜けてしまった。

「……っ、はぁ……」

 全身にびりびりと甘い電流が走る。まるで金縛りにあったみたいに動けない。

「彩芽、何で待って欲しいんだ?」

「それは……」

 唇が離れ、秋人さんから質問されると一瞬戸惑う。

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