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僕の彩芽
第14章 十四

 母親から売られたという傷は心について消えないけど、秋人さんと出会えて良かった……。

「秋人さーん……」

 抱き付いたまま、秋人さんの胸にすりすりと頬擦りする。これじゃまるでペットだ。ご主人様を慕うペット……。

「よしよし。彩芽、お腹が減っただろ?すぐ朝食の準備をするからな。待ってろよ」

「はーい」

 秋人さんが私の頭を撫でてキッチンへ歩き出すと、私は秋人さんにくっついたままついて歩いた。

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