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第7章 退院

篠宮さんがとても歯切れが悪そうに話し出す。

｢明日、日中用事がありましてね。留守にするんです。なので何かあっても診れないので…｣

｢お仕事ですか？｣

別に木田さんに話す必要はなかったのかもしれない。でも、今の心苦しい状況を本当はそんなものに行きたくないのだと、木田さんに訴えたかったのだ。


｢ブライベートなのですが、父との約束で気乗りしないんですが。｣

｢お父さまとの約束なら大事にしなきゃですね。
日中だけなら、私、ここで留守番していてもいいですか？
日中は安定しているし、どちらかというと心配なのは夜なので…｣