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再会 ∽∝∽初恋は実らず?∽∝∽
第4章 絶対安静
彼女…木田さんに絶対安静を言い渡し、寝室を出る。
家族と一緒にいたくなくて、兄夫婦が同居するタイミングで独立した。
2LDKのマンション、病院に近すぎず遠すぎず、実家から離れた場所に購入した。
木田さんに寝室を譲り、僕はもう1つの部屋に閉じ籠る。
実家にあった勉強机、彼女と作ったコーヒーカップ、茶色がかった霞草のドライフラワー、
僕の原点を閉じ込めた部屋。
僕が今の僕になるために必要なものたちに囲まれて、僕は想いに浸る。
彼女はどうしているのだろうか…
元気にしているのだろうか…
宿を手伝って、花々と山に囲まれて、のどかに健やかに暮らしているだろうか…
そして、宿を継いでくれる青年と出会って結婚でもしただろうか…
25歳になるんだ、やはり結婚しているだろう。