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第4章 絶対安静

篠宮さんが彼だったとしても、篠宮さんは篠宮さんで、
彼でなかったら、尚更、篠宮さんは篠宮さんなのだ。

そして、彼かどうかわからない篠宮さんに興味を持っているのは事実で、
篠宮さんが彼でなかったとしても、その興味が薄れるわけではないだろう。


あの日の想い出を、私の街に来たことがあるかを聞けば、篠宮さんが彼かどうかはすぐわかる。

その勇気がないというのも事実だが、彼だから、事実だからと篠宮さんを縛る必要はない。

篠宮さんを篠宮さんとしてどう思うかを考えればいいのではないか…

狡い私は逃げたのだ。