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柊屋敷の嫁御様(くすくす姫後日談・その5)
第13章 柊屋敷の嫁御様
「…スグリ!」
「お帰りなさい!」
姫は帰ってきたサクナの元に駆け寄って、抱きつきました。
「…ただいま。待っててくれたのか」
「ん…」
サクナは姫の頭を撫でて、ぎゅっと抱き締め返しました。二人はそのまましばらく抱き締めあって、お互いのぬくもりを感じていました。

「疲れたろ。今日は早く休め…と言いたい所だが、もし良かったら少し時間をくれないか。話して置きたい事が有る」
「ええ。…座って、ちょっと待ってて」
姫は急いで自室に戻り、お茶一式を持って戻りました。ポットにお茶帽子を被せていたので、それ程冷めておりません。
「落ち着くお茶をいかが?デイジーとマーガレットが用意してくれたのよ」
「有り難う。貰おう」
姫はお茶をカップに注いで、サクナの前に置きました。黄金色のお茶は姫が先程飲んだ時ほど温かくは有りませんでしたが、体温と同じくらいの温かさは、まだ残って居る様でした。

「バンシルの弟子達は、皆良くやってくれてる様だな」
サクナはお茶を一口飲み、静かな声で言いました。

「ええ。元々の性質も有るだろうし、バンシルが良く教えてくれた事も有るんでしょうね。みんな本当に、良い侍女達よ…ヴァイオレットは、ビスカスさんの所に居るの?」
「いや。かなり様子が落ち着いたんで、ビスカスはローゼルに任せた。ヴァイオレットは、何か有ったらすぐ行ける様に、隣の部屋に居る」
「そうなの…落ち着かれて、良かったわ」
「…実は、それで一騒ぎ有ってな…」
サクナはお茶のカップを置いて、隣の椅子に座った姫に向き直って話し始めました。その内容は姫を驚かせ、喜ばせ、深く頷かせる物でした。

「みなさん納得して下さって、良かったわ…!ビスカスさん、早く目が覚めると良いわね!」
「そうだな。あいつが起きて最初に何て言うのか、楽しみだ」
サクナはお茶のカップを覗き込む様にして、薄く笑いました。
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