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柊屋敷の嫁御様(くすくす姫後日談・その5)
第4章 花と果物
「面倒臭ぇな。俺ぁ果物はスグリだけで満腹だし、スグリ以外は芋か人参か玉葱だ」
「…その例えはご当主以外には理解不能なのではないかと存じますが」
「お前も分かってんじゃねぇか」
サクナは憮然とした顔で、出されたお茶を飲みました。

「とにかく、スグリは今日はもう起きて来ねぇから、スグリに聞かねぇと進まねぇことは明日にしてくれ」
「御意に御座います」
「悪ぃが、飯もスグリ抜きで適当に済ませてくれるか?」
「承知致しました。スグリ姫様に何かお持ちになりますか?」
「朝まで起きねぇと思うが…もし起きたら桃でも食わせてまた寝かす」
「畏まりました」
用意をして参りますと頭を下げて、クロウは退室して行きました。


「姫様は大丈夫ですか?」
クロウと入れ替わるように、今まで黙って二人のやり取りを聞いていたバンシルが、お茶を飲んでいるサクナに尋ねました。

「大丈夫だ。……旅の疲れがでたんじゃねぇか?」
「着いた時はそこまでお疲れじゃありませんでしたけど」
色々と白々しいこと、とバンシルは心の中で思いました。
「そうか。突いたから疲れたんじゃねぇのか?あー、疲れたんじゃなくて突かれたのか」
バンシルは、ふざけるサクナを白い目で見ました。

「相変わらず、馬鹿ですか?下らない下ネタ言うの止めて下さい。それで、姫様のご機嫌は直ったんですか?」
「多分な。ちゃんと話し合って、腹ん中で引っかかってたもんは吐かせたぞ」
「…随分と眠くなる話し合いだったんですねえ」
「無口なスグリなんざ見てられねぇよな、さっきここに入った時は変な空気で落ち着か無かったぞ」
バンシルの当て擦りを聞いていないかのように、サクナは話題をすり替えました。

「それについては同意しますね。出来れば眠くならない話し合いも憶えて頂きたいものですけれど、とりあえず姫様のご機嫌が直ったのなら、何よりです。…それにしても、不思議ですこと」
「何がだ」
「こんなに隙あらば辺り構わず仲良くされてるってのに、よく姫様に毎月月のものがありますねってことですよ」
「お前…何さりげなく下品なこと言ってんだよ」
「そうですか?さっきあからさまに下品な事を言ってたあんたよりマシですよ」
バンシルとサクナは、お互いの言葉にお互いが嫌な顔になりました。
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