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イかせ屋…2
第9章 その男、ヤキモチ妬きにつき…



翌朝は着物に着替えて出掛ける。

1人で新幹線に乗って京都へと向かう。

京都の駅からタクシーで料亭を目指す。

道はよくわからなかったけれどタクシーの運転手さんにお店の名前を伝えただけで連れて行って貰えた。

料亭に入ると着物姿の女将さんから


「お客様、すみません。当店はご予約のないお客様は…。」


と言われる。

予想はしてた。

一限お断りの料亭だから…。


「食事に来た訳じゃありません。藤原 清太郎さんに杉田 梓が来たとだけお伝え頂けませんか?」


私の言葉に少し迷う女将さんが少々お待ち下さいと言って立ち去る。

無下に追い返される事はないはず。

ここがイかせ屋本家が経営する料亭である限り、女性に対して恥を欠かせたりはしない。

10分ほどで戻って来た女将さんから


「こちらへどうぞ。」


と答えが返って来る。

女将さんに前とは違うもっとこじんまりとした個室へ案内される。

2時間以上は待たされた。

注文をしてないランチが私の為に運ばれて来る。

ほとんど手を付けられずに清太郎さんを待ち続ける。


「お口に合わなかったかな?」


春の日差しのような笑顔の清太郎さんがやっと私の前に現れる。


「いえ…。」


その一言だけで涙が溢れる。


「おやおや…。」


清太郎さんが私を抱きしめてくれる。

女性が泣くとそういう対応をしてしまうイかせ屋。

わかってて私は清太郎さんに助けを求めてた。

私の目から何度も流れ落ちる涙を何度も清太郎さんが拭ってくれる。


「心配はしなくていいよ。梓さんが楽になるまで僕がそばに居てあげるからね。」


何も言わなくても私が昌さんの事で傷ついたのだと清太郎さんはわかってくれる。

だから昌さんの代わりに私が落ち着くまで清太郎さんが私を慰める。



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