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ビスカスくんの下ネタ日記(くすくす姫後日談サイドストーリー)
第1章 初めまして
「ああ。服ですかい。晴れ着なんですか?普段着だったら洗濯屋に出さねぇでも」
「…ドレスだ」

「はあ?」
「スグリのドレスだ」

………………………………。

あんた………………、何やってんですかい………………。

あんたに夢見て振られた女の夢と純情を返して!!
と、俺の心の中の、あんたに袖にされた女達が言ってます。

「あー……そりゃあ……」
「誰かに言うなよ。言ったら檸檬の木に吊す」
「言いやしませんよ。そうですか、スグリ様のドレスにねぇ…」
「想像すんな。想像しても吊す」
いやいや、もうとっくにしてますから。
聞いたら即想像するでしょ。
しねーとか、無理でしょ。
ドレスを着ているお姫さんに無理矢理ぶっかける鬼畜な(略)を反射的に想像するでしょ。
と言う考えは考えとして、口では全然違う事が言えるのが俺の長所だな。
二枚舌どころか三四枚あって使い分けられるのが、俺の素晴らしい所だな。

「承知してますって。口が固くて腕も良い洗濯屋が居ますから、俺がお預かりして頼んで差し上げましょう」
「…世話になる」
そうそう。交渉ってのはこういう風にしねーとね。

「その代わり、今後スグリ様のことで刻んだり吊したり埋めたりするのは、止めてください」
「……善処する」
提供できる最大の価値を与えて、自分が貰える最大の価値を分割払いで貰う、ってな。
今回これでサクナ様は俺に恩と弱みを握られた訳だが、洗濯屋くれぇじゃ帳尻は合わねー。後々もう少し利息を付けて返して頂きやしょう。

その後、ドレスをお預かりしたが、見るなとは言われなかったので、うっかり広げてしまった。
…着せたまま、何をどんだけヤッたら、こんなになんだよ…。
俺は、スグリ様に心から同情した。

洗濯屋は仕事柄か何も言わなかったが、言わねー代わりに、にやりと笑われた…俺んじゃねーよ!

心の中の帳簿で利息が積み上がったのは、言うまでもない。
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