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ビスカスくんの下ネタ日記(くすくす姫後日談サイドストーリー)
第6章 余計なお世話です
…いや、あれか?
痛みが気持ちいいのか?
お嬢様はそういうタイプじゃねぇだろうが、ウサギ姫にとっちゃあ有りなのかもしれねぇな…
…なーんて事を考えてるうちに、諸々の手配は終わってしまった。


「あれ?お嬢さ…」
何なさってんですかい?と言おうとしたら、先に扉の前に来てらしたお嬢様は、しーっ、と唇の前で人差し指を立てなさった。

(どうなさったんで?)
(開けにくいのよ)
(は?)
(この前開けて、酷い目に遭ったのよ!)
お嬢様は少し赤くなり、困ったように早口でおっしゃった。

この前?
あれか。サクナ様のお屋敷でか。
確かに、扉を開けて閉めてクロウに文句言いなすってたね。
しかし。
(酷いって、何があったんで?)
(何って…っ)
何の気なしに聞いてみたら、お嬢様は珍しくもごもご口籠もり、真っ赤になられた。
こりゃ、ナニか。
ナニしてたのか。
…いやいやいや。
いくら何でもそんな時間は無ぇでしょ、と思っていたら、時間差で返事が来た。

(くっ…口づけっ…をっ、)
あ、その程度。

(あ、その程度)
おっと。
口に出ちまったね。
口に出したら、お嬢様の眦が吊り上がった。
(馬鹿っ!その程度のなんかじゃ無っ…)
へー?
その程度のなんかじゃ、無え?
ほー?
その程度のなんかじゃ無ぇ口づけって、どんなんですかーい?
と、聞いてみたかったが。

(過ぎた事はもう良いからっ!お前、とにかく、入っても良いか、お聞きして!)
(…へーい…)
お嬢様が突然命令なすったので、無理だった。



「無事お帰りになられやしたねー」
「そうね」
長かった半日が終わった。あー疲れた、ほんっとに疲れた。
部屋で大した悪さもされて無かったみてぇだし、戻って寝るか。
……あ?

「お嬢様、お顔に何か付いてらっしゃいやすぜ」
「え?どこ?」
「そっちじゃ無ぇですよ…ちょいと失礼」
手を伸ばして、お嬢様の頬っぺたに付いていた物を取ろうとする。
うわ、逃げやがる。
二、三回失敗してやっと取れた物を、お嬢様にお見せした。
「ああ…さっきお貸しした、上掛けの羽根ね」
「あー、道理でふわっふわ逃げて取り難いったら」
「ビスカス?」
「へい?」
「楽しかった?」
「……は?」

訳分からねえ。
うっすら意味が分かった頃にゃあ、お嬢様はもう立ち去っておられた。
俺は疲れが極限を振り切り、廊下にがっくり崩れ落ちた。
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