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ビスカスくんの下ネタ日記(くすくす姫後日談サイドストーリー)
第8章 ビスカスくんの一番長い日
「すいやせん、窮屈だったもんで」
「ビスカス。」
「何ですかい、お嬢様」
「着て。」
へい?
きて?
ああ、「きて」ね、きて、っと…

狭い部屋で、二人っきり。
扉は閉まってる。
俺ぁ半裸。
そんでお嬢様が俺に向かって「きて」。
もしかしてそりゃあ、「来て」ですかい?

…だったらえらく色っぽい話なんだが、未来永劫そんな訳ねぇよw

「へい。分かりやした」
俺は現実逃避を止めて、脱ぎ捨てた正装を身に着け始めた。
めんどくせー。心底、めんどくせー。
大体、お父様と上のお兄様は奥様が居られるからともかく、タンム様はお一人で出席なさるんですよね?なら、タンム様と行きゃあ良いでしょうが。
…ま、俺もウサギ姫様に拝謁して、お祝いだきゃあ言っときてーからな。サクナ様に睨まれねー程度に、なるったけ気をつけて…と思いながらもぞもぞ服を着ていたら、お嬢様がこっちを見てらっしゃるのに気が付いた。

「お嬢様、お待たせしやしたー。着やしたよー」
「…ん。」
ん?
お嬢様の返事が、「ん」?
驚いて顔を見ると、何だか赤くなっておられる。
こりゃ…………病気だな。
裸を見ても平気な奴が、服着たのを見て赤くなるなんざ、病気以外に理由が無え。

「お嬢様?お加減大丈夫ですか?」
「っ大丈夫に決まってるじゃないっ」
「やー、でもお顔が赤ぇですぜ?まさか月のもn…ぶっ」
「…馬鹿っ!下品っ!無神経!」
お嬢様は俺に外套を投げつけて、ぷんぷんしながら足音高く部屋を出て行きかけた。
「…行くわよ!早くおいでなさいっ!」
「へえ」
「だらっとしない!」
「はいはい」
「返事は一回っ!」
「はい、お嬢様」
「っ!」
一瞬しゃきっとして見せたら、お嬢様がまたかあっと赤くなりなさった。

「本当に大丈夫ですか、お嬢」
「五月蝿い!行くわよ!」
「…はい只今」

こりゃあ、絶対熱有んな。
小せぇ頃から大きな行事の前に熱出される事が多くって、淋しがりなさるから、夜通し付いてて差し上げたもんですがねー。大人んなってからぁ夜通しどころか、昼間の寝室にすら入った事ねーよw
気高いお嬢様は、人に弱ぇ所を見せたくねえっつう意地っ張りでらっしゃるから、無理して我慢されてる事も、多いからねー。俺が気を付けててやんねーとな。
そこでふと、引き出しの中の、あるものを思い出した。
それを取り出して懐に突っ込むと、俺はお嬢様を追い掛けた。
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