この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ビスカスくんの下ネタ日記(くすくす姫後日談サイドストーリー)
第8章 ビスカスくんの一番長い日
「来た早々目出度ぇ…い席で、なんであんな酷ぇ…い目に遭わねぇ…いといけなかったので御座いましょうか私は」
「ビスカス。」
「へ…ぁい?」
「言葉が変。」
「はいは…」
はいは一回ですね、存じております。
はいの二回目が口から半分零れちまった俺は、お嬢様にギロリと睨まれた。

俺はお嬢様と一緒に、サクナ様とスグリ様の婚約のお披露目会にやって来ている。
着くや否やお嬢様は、本日の主役のお一人であるサクナ様に、かなり酷ぇ事を言い放ちなすった。
有ろうことか婚約お披露目真っ只中の御当主様に向かって、「馬鹿でいらっしゃいますものね」なんぞと宣ったのだ。
…ま、正直言うと、おっしゃった事ぁ別に間違っちゃあ居ないんですがねー、無礼じゃ有るけどな。
そもそも、何でそんな事になったか。
サクナ様がタンム様にウサギ姫様を見るなと言って、タンム様から見せねぇと披露目にならねーだろうと呆れられていたのが原因だ。
…確かに馬鹿だ。
どう見ても馬鹿だ。
が、それは今に始まった事じゃねえ。
スグリ姫様にお目にかかった最初から、サクナ様はウサギ姫様が絡むと、ほんっとに馬鹿だ。
しかも、それを全く隠そうともしねえ。
清清しいほど正々堂々と、あからさまに馬鹿だ。
いや、馬鹿でも別に構わねぇんですよ?
周りに被害が及ばなければ。

被害ってなあ、例えばだ。
さっきのサクナ様はお嬢様と俺が現れたのでタンム様に絡むのを止め、スグリ様と一緒にお嬢様と挨拶を交わし、俺の挨拶にも応えてくれた。
そこまでは、良かったんですよ?
問題は、その後ですぜ。
今日の俺ぁ、窮屈極まりない正装をお召しになっていらっしゃる。
で、お嬢様が「ピシッとする!」とか言うもんだから、ピシッとしようと努めている。涙無しでは聞けねー話だ。
そんな格好と態度の俺は、スグリ様にゃあ珍しかったんですねー。
初めて見る、ちゃんとした俺。
ウサギ姫様はすげー驚かれて、すんげー褒めて下さった。
その上スグリ様が俺とお嬢様に祝われてものすげー嬉しそうだったんで、俺もうっかりすげー喜んで、スグリ様と一緒にはしゃいじまったんでさあ。
そしたら来たよ、件の馬鹿が。
ただの馬鹿じゃねえぞ、嫁馬鹿が来た…まだ嫁披露の会も始まってねぇのに。
サクナ様は俺に向かって井戸の底から聞こえるような声で、「大事な話があるから明日朝一で部屋に来い」とかなんとか、おっしゃった。
/141ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ