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ビスカスくんの下ネタ日記(くすくす姫後日談サイドストーリー)
第8章 ビスカスくんの一番長い日
「ビスカス。お前、こんな所で、何やってるの?」

冷たい廊下に響く、凍り付きそうに冷たい声。
見ねーでも分かる。
こんな麗しいお声の持ち主ぁ、この世に二人と無ぇよ。勿論、ウチのお嬢様だ。
俺は気力を振り絞って、お声のする方に目を向けてみた。
どんな状態だろうが、お嬢様が居るのにお顔を拝まねぇなんて法は無え。人類の宝、貴重な資源の損失だからね。
…あー。
顔も声も姿も雰囲気さえも、ゾクゾクする程、お美しい。
いつもお美しい事にゃあ変わり無ぇが、床に座り込んで見上げると、神々しい程お美しいやね…。
こりゃあ最高じゃなくて、至高って奴か?もうちょい早く知りたかったね、この角度…。

「ローゼル様っ!?」
「…スグリ様?」
俺が床から見上げるお嬢様に感動してイッちまいそうになってる横でウサギ姫は涙目で叫び、お嬢様は、眉を顰めた。
…嫌そうな顔も、すげー良いわ…。
下から見上げる体の線も、ドレスのオレンジ色の陰影が彩りを添えていて、素晴らしく味わい深い。正に、怪我の功名って奴だな。
見上げる角度の弾むようなオレンジ色のおっ…素敵なお胸に見惚れていると、ウサギ姫が半泣きで口を開いた。

「ローゼル様、ごめんなさいっ!ビスカスさんが、怪我をなさってっ…!」
「ええ。その様ね」
こんな事くれぇじゃ動じねぇ、毅然とした態度。
見たら分かると言わんばかりの冷静な返し。
何時如何なる時もお嬢様はお嬢様だね…感動に打ち震えまさぁね。
しかし、さすが暴君を手懐けるウサギ姫。
お嬢様の態度など物ともしねぇで、現状報告は続いた。

「ビスカスさん、刺されたの…私を庇って、わか」
「スグリ様」
名前を刃物にして投げて言葉を切り裂くと、ウサギ姫は、びくり、と震えた。
切られた事、無さそうですもんねー。サクナ様ぁ、相当甘やかしてんな。
ウサギ姫?世の中にゃあ、言っちゃいけねぇ事ってのが、有んですよ?
…ってな事を躾けんのは、俺の仕事じゃ無え。

「スグリ様。お嬢様には、俺からお話しますんで、後は」
俺はスグリ様に、丁重にお願いすることにした。

「…そうね。ごめんなさい。…ローゼル様?」
「はい?」
「ここに居て下さいますわよね?私、サクナを呼んで来ます」
「…分かったわ」
「お願いします…ビスカスさん、すぐ帰って来るから!」
お嬢様は大きく溜息を吐き、スグリ様はふらつきながらも小走りで去って行った。
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