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ビスカスくんの下ネタ日記(くすくす姫後日談サイドストーリー)
第9章 夢は夢だから夢なのです
「そうだわ!ビスカスさん、おめでとう!」
「…へ??」
スグリ様まで…
こりゃあ、何のお目出度で?
快気祝い?…ちょっと早ぇよwww
解せねぇ気持ちで居た俺に、スグリ様が朗らかにおっしゃった。

「あれこれお決めになるのは、お元気になられて、ゆっくりご相談なすってからでしょうけど…お披露目の会は、出来れば年明けになさって下さると嬉しいわ!私も出席させて頂きたいもの!」
「え…」
「俺からも頼む。良かったら、スグリにも祝わせてやってくれ。…よし、大事な話ぁひとまず済んだな。クロウとヴァイオレット呼んで来い、スグリ」
「や…」
「ええ!ビスカスさん、すぐ行ってくるわね」
「ちょ…まっ」
「ん?どうした、ビスカス」
「どこか、痛むの?」
「…めでとう、て…ひろめって…なんのこと、で…」
途切れ途切れに聞いた俺に、サクナ様はとんでもねぇ答えを返しやがった。

「あ?お前とローゼルの婚礼だろうがよ」

「…え。」

なんだその青天の霹靂。

「サクナ?違うでしょ!」
「あ?違うのか?」
婚礼と聞いて動揺の余り動悸がした俺は、スグリ様の否定の言葉に、ほっとした。

「まだ、婚礼じゃないわよ?今のところは、婚約よ!!」
「うっ!?」
「ああ、そうだったな。済まねえ、先走っちまった」
よしよしとスグリ様の頭を撫でてらっしゃるが、ちょっと待て…!!
動悸に加えて、変な汗が…!!

「い…つのまに、そんな」
「あ?お前ら、お前が気ぃ失う前に、結婚の約束したんだろ?」
「ローゼル様、ご領主様やお兄様方にも、そうおっしゃって相談されてたそうよ?」

…………………………なんだと……?!

お嬢様がおっしゃっただけでなく、領主様ご一家にまで周知されてると知って。
俺は横になってるにも関わらず、卒倒しそうな気分になった。
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