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ビスカスくんの下ネタ日記(くすくす姫後日談サイドストーリー)
第11章 嗜みは必要です
「失礼致します。お茶をお持ち致しました」

 俺は何事も無く、ワゴンと共に客間に入った。とりあえず、ワゴンの暴走は免れたね。茶器も無事だし、茶も無事だ。

 何でか分からねぇんだが、俺は小せぇ頃から不器用だ。いや、不器用なんて可愛いもんじゃ無え。俺に道具を持たせたら災いが起こると言われてる。護衛になる為の修業時代にゃあ破壊神って徒名が付けられて、師匠にゃ武器の使用を禁じられた。何も持ってねぇ時は向かう所敵無しなのに、何で何か持った途端に弟子史上最弱になるんだと嘆かれたが、自分でも不思議だわw

 その事を知ってる奴ぁ、俺に道具を持たせねえ。得体の知れねー姿の血染めの果物細工を幾つも見て来たサクナ様とか、お小さい頃から色んな物を壊されて来たお嬢様とかな。
 そんなんだから、部屋に入っても、ワゴンを見る以外の余裕は無かった。目を離すと勝手に走ってくかもしれねーからな。んな事ぁ普通起こらねーと今まで散々言われたが、俺が普通なら変な徒名なんか頂戴したりしてねーですよ?

「お前」

 次はいよいよ茶を淹れんだなと緊張してたら、話し掛けられた。

「姉さんの護衛だったよね?僕と姉さん二人だけなのに、護衛が必要って訳?」

 ……もしもし?従兄弟の坊ちゃん様?
 俺が何かを持ってる時に話し掛けるなんざ、大変危険なお振る舞いですよ?
 まだ茶が出切ってなくて、ポットを持って無かったなぁ幸いだったね。俺はまず坊ちゃん様にお答えしてから茶を淹れようと段取った。

「滅相も御座いません。現在、お嬢様の護衛の任は解かれております。……先日怪我を致しまして、しばらく別の仕事をするようにと旦那様に申し付かりました。お嬢様付きを離れますので、お目にかかる事は少なくなると存じます。ですので、今の内にリアン様にご挨拶をしておくように、と」

 良し良し、返答終了ってね。丁度茶も頃合いみてぇだな。幸先良いねw
 俺はポットを持ち上げようとして、手が止まった。

 こいつの持ち手にゃ、指なんか、入らねーですよ?

 お嬢様みてーな貴婦人のほっせえ指なら二本くれぇは入りそうだが、俺の立派な指なんか、一本たりとも入れちゃくれねー気配ですよ?
 ……なんだこれ。生娘の初夜かw
 いやいやこいつぁ突っ込んでも広がったりしねーですからと自分でも自分に突っ込みながら、俺は止むを得ず、華奢な持ち手を上から掴んだ。
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