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第5章 捨てきれてなかった感情

「お風呂入りますから出て行ってください」




「見られても何も感じないんじゃない？ ｸｽｯ」





そうね。　あたしは沢田さんの前で服を脱ぎ始める




「お手上げだよ、出てくよ。　また明日..」






ーパタンー





シャワーを頭の上からかぶる


あたしは感情がないと自分でも言い聞かせている




だけどシャワーの音の奥からは自分の泣き声が響く




きっと感情はまだ捨ててないのだ





シャワーに合わせて次々と涙が出るのだから






何にたいして涙を流しているの？


苦しみ？憎しみ？痛み？



それともあたしの知らない何か...？