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本の夢…
第4章 癖になる宿題



家に帰ると身体が気怠い感じがした。

でも、心は先生でいっぱいだった。

ご飯は冷凍のピラフをレンチンして食べる。

日曜日の夕方にお母さんが冷凍食品をいっぱい買って来る。

お父さんは全く帰って来なくなった。

だからお母さんも3日に1回くらいしか帰って来なくなった。

金曜日の夜から日曜日の夕方までは絶対に誰も帰って来ない家。

お金は置いて行ってくれるからお昼ご飯は学生食堂で食べるし、朝は冷凍ピザをレンチンで食べる。

私が買うのはコンビニのジュースくらい。

ちゃんとゴミは出しているのに誰も帰って来ない家は段々と汚れて来る。

週末には掃除も洗濯もしているのに私の部屋以外は汚れていく家が嫌いだとか思った。

先生の作ってくれたお弁当は美味しかった。

先生が着ていたシャツは真っ白で綺麗だった。

きっと先生の家はいつも綺麗なんだろうなとか先生との事ばかりを考えちゃう。

お風呂に入ってベッドに入る。

先生…、明日はどんなお勉強を教えてくれるの?

先生との秘密の恋…。

先生…、大好き…。

気怠いまま久しぶりにぐっすりと眠った。



早く学校に行きたくて朝は凄く早く目が覚める。

先生…、早く会いたいの。

これが恋。

凄く幸せ。

ご機嫌で学校に行く。

授業が早く終わって欲しいと思う。

どうせ内容がわかんない授業だもん。

図書館に行く方が授業よりも私には重要な事…。


「夢…、斉藤先輩が呼んでる。」


昼休みにクラスメイトの未来(みらい)ちゃんからそう言われた。

前は凄く仲が良かったお友達の未来ちゃん。

夏休みの前に彼氏が出来てから、昼休みにご飯を一緒に食べる以外は余り話さなくなった未来ちゃん。



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