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私怨の宴 背徳の凌辱
第3章 忌まわしき過去、マフィアとの対峙
「あれだけ犠牲の出た事件だ、キムを頼って裏稼業をしていた奴は数限り無いからな。恨んでいるやつぁ、裏社会にも多い。特に李のお国柄は執念深いぜ…」
石岡は、根岸夫妻にとって生き地獄への招待状のような写真も、これからさらなる悲劇を告知する予告編のような動画も目にはしなかった。だが、今は興信所の探偵として怪しげな仕事も受け持つ彼には、勢力を拡大する外国人犯罪グループの事情にも通じている様子だった。つまるところ、彼らの残忍性も熟知し、よって美空が受けている仕打ちも想像がつくようだった。

「日本人は甘く見すぎているぜ、某国の連中を…。奴らは間違いなく、この首都に深く広く潜行している…。噂では聞いていたが、李愛臣は韓国や中国、それに中東の連中をかき集めて犯罪集団『狂虎』の首領を名乗り、キムの後継者を自認しての一国一城の主気取りらしい…。それが、こんな格好で報復してくるとはな」
「私も…、十年前の事件は知っていますわ。東出議員はいろいろな疑惑もあったと聞いていましたけど、最初の志はアジアの民族同士の友好親善だって言っていて、大学生だった私も感銘を受けたわ。そんな彼が事件で命を落として、警察のやり方に批判的なマスメディアもいて、恭平さんもつらい思いをした…。大勢の人が犠牲になった痛ましい事件だったわ。でも、でも、なぜ、今、美空ちゃんが、こんな辛い目に遭わなければならないの!!」
志桜里は嗚咽を漏らす…。

「それで…奴らの条件っていうのは、何なんだ?」
石岡は核心をついてきた。
「俺の古巣…組対五課の面を割ることだ…」
恭平は、警察官としての責務に背く要求を突き付けられ、苦しみ悶えるように絞り出す。つまりは、潜入調査、囮捜査を行う捜査員の情報を提供することを求められたのである。
「なるほどな…、俺が情報筋から仕入れた話だと、近日中に例の『ならず者国家』から大量のヤクを仕入れる予定の売人集団がいるって噂なんだが、どうやらその元締めが『狂虎』の李愛臣っていうわけか…。10年前の二の舞にならんよう、サツの動きはすべてつかんでおきたいというところだろう。で、どうする気だ?」
石岡は、ぐっと恭平を見据える。
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