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第3章 エピローグ

夫と別れてから三年後、手に入れた成功を全部手放して日本を離れた。

自暴自棄になった訳ではない。そうしようときちんと計画を立てて、段階的に事業と自分の生活を整理したのである。そんな真似をするのなら離婚などせずに愛を選択すれば良かったのにと、家族や親しい友人から散々言われたものだ。

すべてを整理出来たのなら、彼の胸に体一つで飛び込んでしまえば良かったのにと。

でも、それは違う。

今までの自分を終わらせることが出来たのは、愛していた夫との行き詰まってしまった結婚生活にきちんと幕を下ろせたからだ。

わたしの一番大切なもの・・最愛の人を手放すことができたから・・・。