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第34章 アナタを信じているから……

聞くのが怖かったことを口にしてから一気に緊張が走って体に力が入る。


どっちなの……？


嫌な鼓動がドクンドクンと煩くて、少しでも答えを知ることを遅くしたくて顔を合わせられなかった。


…………。






「紛れもなくそれはないね。もし風子がそうだと思っていたのなら取り越し苦労だよ」


普段と何ら変わりない声のトーンでソラ先輩は言った。

その答えに肩の力が一気に抜ける。



「そっ、それもそうですよね……。私が考えすぎました……」


良かった……。女が苦手なことがまだ健在していたようで安心した。



都合のいい私はソラ先輩の背中に手を回してぎゅっと抱きつく。


「いいや、そこまで心配してしまうほど不安にさせた俺が悪かったんだ」



「私の方こそ疑ってごめんなさい。でも私に隠すってことは……まさか男で好きな人がいるんですか！？」