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愛おしいキミに極甘な林檎を
第37章 幸せな日々とその奇跡まで


この時も続くわけではない。


いつか温かくて大きなこの手の上に、自分の手が重ねられなくなる日がくるかもしれない。

それがとても怖くて、つい拭いきれない不安を口にしてしまった。



「そうだね。変わらないものはないからね。こうして一緒にいれることも当たり前じゃない」


「…………」

重ねてから左右に動かしていた自分の手がピタリと止まる。


「記憶をなくす前の風子と親友を失ってから気づいたよ」


だからソラ先輩は言いたいことは言いたい時に伝えている。大学生の頃に私に教えてくれた。



「つまり、私がソラ先輩にしたいと思ったこともしたい時にすればいいんですよね?」


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