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愛おしいキミに極甘な林檎を
第52章 溺愛カレシと濃密な夜

「昨日は一日中家にいた。土曜日は同期と遅くまで飲んでいたし、クリスマスは人が多いから出掛ける気にもなれなくてな」
てっきり私の女友達と会っているのかと思ったけどそうではなさそうだ。
課長は今一人暮らしをしているから、きっと寂しいクリスマスを過ごしていたんだろうな……。
そう思った私は、課長の頼んだランチセットにはなかったチキンを取り皿に置いて渡した。
「はい。これ昨日のクリスマスの分です。
パスタで結構お腹いっぱいになりそうなので私の代わりにチキンを楽しんでください」
「……ありがとう。でも乙羽が食べていいんだぞ。
いっぱい食べることくらい知っているから遠慮しなくていい」
「遠慮ではないです。実は高校生の頃までクリスマスの印象と言えばケーキとチキンだったんですよね。
ケーキはこれからデザートとして食べますよね。だから課長にもチキンを食べてクリスマスの雰囲気を楽しんで欲しくって。……メリークリスマス!」

