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愛おしいキミに極甘な林檎を
第56章 あなたを愛しているから……

無事に結納と顔合わせを終えてから、ソラ先輩の家族と乙羽家の両親を見送る。
まだ入籍はしていないけど、なんだか寂しくなった。
でも左の薬指で輝いている婚約指輪を見ると愛しい気持ちへと変わる。
「入籍する前に、お爺ちゃんとお婆ちゃんにもう一度会っておいたらどうだい?あの二人は誤解しているみたいだったから」
「何度話しても同じだと思うけど……。そのうち行くよ」
「頑張って。父さんと母さんもなんとか説得したから。でも今度行く時は風子ちゃんも一緒に、ねっ?」
「はっ、はい!」
ソラ先輩のお父さんに視線を向けられて急いで返事をする私。
どうしてなのか特別な何かを感じる。
それが異性としてというものではないような気がするけれど、自分でもまだよく分からない。

