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愛おしいキミに極甘な林檎を
第56章 あなたを愛しているから……

「それだけです。いつも普通に帰って来ているでしょ?」
「まあ、そうだけど……。仕事以外はどんな話をしているのかなって思ったから」
私の身体をもっと近づけるように腰に回されている手に少し力が入った。
今日は前に買った色違いのパジャマを二人で着ている。
着る時はいつも一緒。
洗濯をした後も隣に干して、お日様の光を浴びて畳んだ時も同じ柔軟剤の香りがする。
だからこの匂いが大好き。
一番愛している人だから同じで嬉しくて、温かな幸せを感じる……。
「大丈夫ですよ、ソラ先輩……」
自分で課したことから羽を休めて目を閉じた。
何も悩んでいなかった時は眠気が襲ってくるのに、今はソラ先輩と話していたくて寝たくない。
「風子……」

