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愛おしいキミに極甘な林檎を
第57章 私は愛しい大魔王の小悪魔



でも――――その願いは叶わないで終わってしまう。



罪を犯すといつか必ず罰がやってくる。


まるで愛し合った罰を神様から受けたようにも思える出来事が起こったから……。



この時から、無意識にこれは“夢”だと気づき始めた。




だって、ソラ先輩が死ぬはずがないから。



「ママ。おじちゃんいつ起きるの?」


愛してる人の動かない姿を目にして、壊れそうなくらい心が傷んでも涙が出ない。



どうしてみんな気づかないんだろう。


可憐に咲いた鮮やかな花に囲まれて穏やかに眠っている方ではなくて、私の隣にいる気がするのに……。



「ねー、ママ。おじちゃんにだっこしてもらいたい」


愛する人と血の繋がった子供を抱き上げてから頬でも触れて、彼が残したものを感じ取る。



「今はできないから、また今度してもらおうね……」


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