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愛おしいキミに極甘な林檎を
第58章 初恋の人

「どうなんだろう……。お爺様のことよりも家族に迷惑を掛けたくない方が大きいかな。……何より風子にお金のことで苦労してもらいたくないからね」
私のことを考えてくれているのが嬉しくてソラ先輩の肩に体重を掛けるように寄り掛かると顔を上げるように促されてから唇を重ねた。
キスをした後に唇をぺろりと舐めてみるとほんのりとチョコの味がした。
「ふふっ、あまいです」
「お酒の匂いは?」
それを確かめさせるようにソラ先輩は私にもう一度キスをしてくる。
「ちょっとします。それに大人の味もします」
またその味を求めて顔を近づけてみるとすぐに唇を奪われて、後ろ髪を撫でられながら何度か繰り返される。
深く重ねれば重ねるほど腔内が甘くなっていく大人のキス。
でもこれはお酒を飲んでない時でもしてくるから酔っているとは判断できない。
寧ろ、このほろ甘いキスで私が酔ってしまいそうだ。

