この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛おしいキミに極甘な林檎を
第58章 初恋の人

「そうならないと分かっているから、口説いてみてくださいと言ったんだよ。風子は俺を選んでくれるって思っていたから」
「つまり、私のことを信じて泳がせていたんですね」
「うん。自信がなければこんなことはできないかな」
見捨てられてしまいそうで納得できないでいたけれど、本当の理由を知って強い絆で結ばれているんだと思えてきて心が温かくなった。
私が考えている以上にソラ先輩はずっと強くなっている。
まるで大学生の頃に“不安にならないように強くなる”っと私に誓っていたことを現実にしているようにも思えた。
「信じてもらえて嬉しいです。それって私がソラ先輩のことをちゃんと愛せてるってことですよね?」
「ちゃんと伝わってるよ。風子も前よりも愛情表現が上手になったね。
……ところで冷蔵庫にあったもうひとつの手作りチョコは何なのかな?」

