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愛おしいキミに極甘な林檎を
第60章 夢見ていたシアワセの未来

「なっ、なんで……?」
「付き合ってる期間が長いから別れにくいと思うけど、将来の幸せを考えたら今つらくなっておいた方がいいよ?」
目を覚まして、と言われて一度瞼を閉じて心を落ち着かせてみる。
女友達の言動には驚いたけど、いくら自分に問い掛けても思い浮かぶ答えは一つだった。
「確かに課長はとってもいい人だと思う。優しくて、いつも部下である私のことを見ていてくれて、しっかりしているから困っている時も頼りになる。
年よりも若く見えるし、カッコイイから惚れてもおかしくない……」
「じゃあ……」
「本当のことを言うと、彼氏と離れ離れになって捨てられたと思っていた時は課長のことを異性として気になったこともあるよ。
色々あったけどね、やっぱり彼氏のことは誰も超えられないって分かった。……もちろん課長も超えられない。
だから私はこのまま結婚するって決めたんだ」
「でもまだ入籍してないなら間に合うって。そんな浮気男なんかやめて幸せになってよ!」

