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愛おしいキミに極甘な林檎を
第60章 夢見ていたシアワセの未来



食事に行くほど仲も良かったみたいだし、私ではなく女友達のために行動したということも考えられる。


それに繋がるようなことがなかったか課長の言動を思い出していると、女友達のしょんぼりしていた顔が徐々に明るくなっていった。


仕舞いには、ニヤニヤとしながら私を見てくる。


「なっ、なに?」



「ううん。花城さんは本当に風子のことを思ってるのに、その好意に全く気づいていないんだなって思ったから」


実際にそうだったから否定できない。


「まあ、もう一度告白されるまでは気づけなかったけど……」



「花城さんと会うとね、風子の話ばかりしてくるの。
今日は仕事でどうだったとか、一生懸命な子で今までで一番理解してくれる部下だとか……。

大学生の頃はどんな子だったのかとかも聞かれた。だから、花城さんからとても愛されているんだなって思って」


「そっ、そうなんだ……」



「でも風子は彼氏を選んだのかぁ……。
わたし的には風子と花城さんはお似合いだし、両方に幸せになってもらいたかったからちょっと残念だな」


「ごめん……」



「わたしの方こそ、こんなことを言ってごめんね。だけど、風子が選んだ道を応援するから安心して。

……って言いながら、もうひとつ風子に黙っていたことがあるんだよね……」


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