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愛おしいキミに極甘な林檎を
第60章 夢見ていたシアワセの未来

水を飲もうと思ったけれど、コップを持とうとした手の動きがピタリと止まった。
忘年会の時のことを思い出すと共に女友達の行動が信じられなくて耳を疑ってしまう。
「そうすれば、風子は自分が浮気したと思って罪悪感を抱いて彼氏と別れやすくなるかなと思ったから。
しかも浮気相手も一途に思ってくれる花城さんだから、別れた後も幸せになれるに決まってるって思って……」
「なるほど……」
反省する彼女にどんな言葉を掛ければいいのか分からなくてこれしか言えなかった。
「でも風子が幸せなのに彼氏と別れさせようとするなんて、わたしって酷いよね……。あっ、でも花城さんは悪くないの!
わたしが勝手に勘違いして、風子のことを助けようとして花城さんに頼んだから……。あの人を責めないであげて」
「うん。そのことは嘘だって聞いていたからもう解決してる。
そうなると、課長は私のことを好きじゃなかったってことなのかな?」

