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愛おしいキミに極甘な林檎を
第60章 夢見ていたシアワセの未来

照明の明るさを落とした薄暗い部屋でそう囁いてみるとソラ先輩の瞳が潤んでいるように見えた。
「……なんだか夢を見ているみたいだ」
「夢じゃないよ。……だって、私は確かにソラの隣にいるから」
キスの続きをし始めた後、指も絡めて深く、深く愛し合う。
明日も仕事だというのに時間を忘れて求めて、求められて、夜遅くまで互いの温もりを感じた。
それでも何度も味合わされる至高の快感に耐えられず途中で眠ってしまったのか、気づいたら朝になっていた。
朝ご飯を作り終えた後もソラ先輩はまだ起きてこない。
長時間励んでいたし、相当疲れたのかな……。
いつもなら私より早く起きているし、遅くともお弁当を作っている時には起きてくる。
寝坊するのが珍しいから、可愛くてなんだかニヤけてしまう。
物音を立てないように寝室へと向かい、ソラ先輩の寝顔をじーっと見つめる。
「ソラ……、おはよう。朝だよ」

