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愛おしいキミに極甘な林檎を
第60章 夢見ていたシアワセの未来



目の前に立っていたものの、潮崎さんから逃げるように近くの棚を見つめていたからどんな顔で言われたのか分からなかった。



今までの行動は、好きだったからってこと……?


悪意があるんじゃないかと思ってしまうほど分かりにくかった。



ひとり、ひとり違うのに今まで断ってきた人を思い出して重ねてしまう。


そう思うのは、たったひとりだけ選んだ特別な人がいるからなんだろう。



「ありがとう。その気持ちは嬉しいけどごめんなさい」


潮崎さんとようやく目が合った時に冷静に告白の返事をした。


一瞬だけ悲しそうな表情が見えたけどぎゅっと目を瞑った後、再会した時に記憶がないと教えた時のように驚いた顔を私に向けてくる。



「それだけ……!?何も聞かないのかよ!?」


「断ったのにそれって聞くものなの?」



「どこを好きになったとか、いつから再び好きになったとかさ!同級生だからまだ聞きやすいだろ!?」


「なんか気が利かなくてごめんなさい……」


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