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愛おしいキミに極甘な林檎を
第61章 真実の愛と花嫁の決意



「――――塑羅緒さん、今のうちに風子さんを……!」


「っ……、いつの間に……!?」


どこかに潜んでいたのか、どこからか急に走ってきた理人さんが私の側にいた新くんを背後から取り押さえていた。


その後、塑羅緒さんに体を起こされて新くんの前から少し距離を取るために運ばれた。


求めていた愛しい温もりに包み込まれて肩の力が抜ける。



「風子……、風子……!大丈夫かい?」


夢や幻ではない。名前を呼ぶ声も私の顔を心配そうに覗き込んでくる顔も本物だった。


これでもう大丈夫だ……。


安心したせいなのか痛みに負けて視界がどんどん狭くなっていく。


声に出して助けに来てくれたお礼を言いたくても話す力も残っていなかった。



「大空さん……。どうしてボクらがここにいるって分かったんですか……」


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