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愛おしいキミに極甘な林檎を
第62章 愛おしいあなたに……

ソラ先輩は全く緊張していないのか書かれている私のことをテンポよく読んで紹介していく。
「――――風子さんの作るご飯やお菓子はどれも美味しくて幸せな気分にしてくれます。
美人でいつも見せてくれる笑顔もとても可愛らしくて、健康を気遣ってくれたり優しい一面もあります。
彼女のいいところは学生の頃から知っていたので、初めて恋心が芽生えた人も風子さんでした」
でも夫から直接言われると破壊力が強すぎる……。
惚気とも言わんばかりの内容で隣で聞いていて恥ずかしくなり、ニヤけっぱなしの口元を両手で隠した。
紹介されている時、たまに新郎側のゲストからヒューヒューッとはやし立てるような声が聞こえてきて場が盛り上がる。
「私たちの交際が始まったのは大学生の頃からです。別の大学に進み、話す機会が少なくなりましたが高校の部活の顧問の先生の結婚式がきっかけで再び交流するようになりました」
幼い頃から出会った馴れ初めも話して無事に紹介を終えた。
紙に書いてある新郎新婦紹介はここまでだからこれで次の流れに進めるだろう。
「ご紹介ありがとうございました。ここでひとつ、新婦から新郎へこの日まで秘密になされていたメッセージがございます」

