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第63章 愛おしいキミに……

緊張して固くなっていた身体から力が抜けていって思わず声を漏らしてしまった。


一度唇を離しても、また私の口を塞ぐようにキスをしてきて大丈夫だと言っていた余裕がなくなっていく。


私の敏感な場所のぬくもりを感じ取るみたいにゆっくりとしてくる罪な口づけ。


肌に当てられた時よりも気持ちよくて体が疼き、おかしくなってしまいそうだった。


「ずっとこうしたかったんだよ」


「っ……、はぁっ……、はぁ……。ずっと……？」


「うん。驚かせたくなかったから何もしなかったけど」


「…………」



「黙っているともっとするよ？」


求めてくるくせに、してくるのはガサツさがない丁寧なキス。


一回、一回が気持ちいいから何も話さずに受け続けた。


「ここまでされても驚かないの？」


「私の手……、触れてくれていましたから……」