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愛おしいキミに極甘な林檎を
第64章 番外編:危険な逆ハーデート

「私も帰ってからでいいですよ。帰ってからで……」
もう一度キスをされて体に触れられたら止まらなかったと思う。
でも今すぐにして欲しいなんて言っても困らせてしまうだけだし、性欲旺盛だと思われたくない。
大学生の時は失恋した後に寂しさに溺れ、イケないことをしてソラ先輩にバレてしまった時もあったから今更という感じもあるけれど……。
失態を犯したことがあるから、これからは失敗することができない。
付き合ってから長くて、これから家族になるかもしれないというのにソラ先輩に片思いをしているみたいだ。
「温泉にあんなに浸かって体力が消耗したって言うのに風子はすごいな。体調が優れないからできないって断られるかと思ったよ」
「えっ!?そうでしょうか?」
「うん。でも具合が悪くなったりしたら大変だから無理はしないでね」
「私は元気ですよ。ソラ先輩ったら過保護なんだから―――――」
話している途中、那砂さんの車からペッとクラクションの音が聞こえてきた。
そっちへ顔を向けると退屈そうにハンドルを握っている那砂さんと助手席に座って疲れ果てている理人さんの顔が見えた。
「後をついて行くから早く行けってことか。後ろから監視されているけど俺たちは予定通り、デートしようね」

