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愛おしいキミに極甘な林檎を
第64章 番外編:危険な逆ハーデート

「風子の仰せのままに。……っというよりも強制的な気もするけど」
「あはは、そうですよね。ここは従っておくしかないですよね」
楽しく話しながら自然豊かな綺麗な景色が映る場所をバックに五人で写真を撮った。
その構図は理人さんと那砂さんが前で屈み、その後ろにソラ先輩と私と課長が立っているもの。
撮影を終えた後に那砂さんがすぐにLOINEでその写真を送ってくれて五人で共有することになった。
しかも、これからもこの五人で付き合いがあるとは思えないのにLOINEのグループまで勝手に作られていた。
その写真を撮った後は皆で少し温泉街を散策して晩御飯を楽しみ、やっと解散へ至る。
那砂さんのハイテンションについていくのが大変で、すべてを終えて車に乗った時にはヘトヘトになって化粧が落ちているのも、髪が乱れているのもどうでもよくなっていた。
「大丈夫?疲れたかい?」
二人きりになって肩の力が抜けて、ソラ先輩の優しい声が心を落ち着かせる。
「疲れましたけど、大丈夫です。こう見えても私は意外と体力があるみたいです」
「そうだね。俺もそう思っていたよ。今日なんて気を失ったっていうのに元気でいたからね」
「えへへ。ソラ先輩といる時は元気でいたいですから。……ねえ、今日は楽しかったですか?」

