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愛おしいキミに極甘な林檎を
第64章 番外編:危険な逆ハーデート



「えっ……。課長は私のことをもう好きじゃありませんよ」


「どうでしょうねぇ。あれはまだ未練がありそうだわ。まっ、那砂はどっちでもいいんだけどー。あっ、理人くーん」


話の途中で那砂さんが理人さんの方へ向かって走って行き、詳しいことまで聞き出すことができなかった。


でも聞いたからといって私に何ができると言うわけでもないし、好きだと言われても困るだけだ。


その課長はソラ先輩と何か立ち話をしている。時折、二人で笑っているから温泉でしたような話ではないようだ。


平穏そうな雰囲気に入っていくように私はソラ先輩たちの元へと戻った。


「おかえり風子。どうかしたの?」

「いえ、なんでもありません」



「ねぇねぇ、皆。近くに大きな滝が見える場所があるみたいなの~!絶景だし、せっかくだから記念撮影でもしない?」


「これは団体旅行だな」

「ううん。違うわ、課長くん。これはトリプルデートよ」


「女性は風子さんしかいませんから団体旅行でいいと思います」

「こらぁ!アタシも女にカウントしろよ。罰として理人くんは自撮り棒持って綺麗に撮ってねぇ。皆に送りつけるんだから」


「ソラ先輩、皆で写真ですって。どうします?」


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