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愛おしいキミに極甘な林檎を
第12章 裸の付き合いとイケない妄想


「一人で行くのもいいが、ここ数年温泉に行く時はいつも単独だったから誰かと話しながらゆっくり入りたい気分でな」


「なるほど、それもいいですね。お願いします。
ずっと自己紹介してませんでしたが、俺は大空 塑羅緒って言います。えっと、そちらのお名前は……」


「おっと、すまない。オレは花城 郁哉だ。
名前で呼んでくれると助かる。苗字は、メルヘンだと言われたことがあってな」


「俺も名前でよくいじられるので気持ちが分かります」


「はははっ、似た者同士だな。気が合いそうだ」



そして雑誌に載っていた温泉を案内してもらったのは二月十三日。


風子と会う約束がない日だったから郁哉さんと二人で温泉に行った。

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