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愛おしいキミに極甘な林檎を
第65章 番外編:Totus tuus


「なっ、なんですか?褒めても高いケーキは奢ってあげませんよ」


「たまには理人さんに奢られるのもいいかも……」


「なんですか。奢りませんからね。まったく、どこかの大魔王様に似てきて困ってしまいます」

「あははっ、そうかもしれません」



笑って歩いているうちに駅前のショッピングモールの外へ行くと、理人さんが立ち止まってズボンのポケットからスマホを取り出した。


スマホを操作して耳に当て、誰かに電話を描けるようだった。


「誰かに電話ですか?……私はそろそろ帰りますね。じゃあ、また」


軽く会釈をして理人さんから離れようとすると急に上着の袖を引かれて動きを止められる。


「ひゃっ!?どうしたんですか……!?」



「……もしもし。こんばんは、塑羅緒さん。今、僕は風子さんと一緒にいます」


「ちょっ!?もしかして私の彼氏に電話してるんですか?どうして!?」


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