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愛おしいキミに極甘な林檎を
第65章 番外編:Totus tuus


ほんの少し冗談を言っただけなのに理人さんに仕返しをされて焦ってしまう。

ましてやソラ先輩に電話をしてこの状況を伝えるなんて一体何を考えているんだろう。


冷や汗をかいている私をニヤリと笑って横目で見てくる理人さん。

血の繋がっている妹には甘いと言ってもいいほど優しいのに、新しく妹となった私への態度は相変わらずのようだった。



「すぐにそう考えるとはさすがですね。塑羅緒さんもお元気そうでなによりです。……はい。そうです。……もちろんですよ」


理人さんのスマホからソラ先輩の声が微かに聞こえてくるから本当に電話をしているようだ。


「何を話してるんですか!?教えてくださいって!っというか私に電話を代わってください」


スマホを奪おうと手を伸ばしても理人さんに容易く避けられて会話を続けられる。


余計なことを話されていたら、ソラ先輩が嫉妬して今晩もお仕置きが待っているに違いない。……嫌ではないけど。


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