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愛おしいキミに極甘な林檎を
第65章 番外編:Totus tuus

「風子さんには言えませんよ。女性には話せない内容なんですから」
「じゃあ、私の彼氏に話してください」
「そうやって遠回しに聞き出そうとしても無駄ですよ」
「ううう…….。でも今日の私は負けません。理人さんにお願いを聞いてもらいますからね」
それから三十分ほど理人さんと話した後、ようやく車がマンションへと到着した。
駅前のショッピングモールから車で移動する時間はこんなにかからない。
理人さんがソラ先輩に電話を掛けたのは四十分ほど前。
どう考えても寄り道をしてしまったのはバレている。
恐る恐る我が家のインターホンを鳴らすと心の準備をしている間もなくドアのカギを開けられる。
「おかえり。車で送ってもらった割には遅かったね」
愛しい人の顔が見れたと共に好きな声を耳にすることができた。
だけど、怖い。笑顔だけどこれは怖い方の笑顔だ。

