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愛おしいキミに極甘な林檎を
第28章 結婚と彼女


今考えて見るとソラ先輩が物を落としているところをよく見掛けていた。


私の体に触れてくる時も右手だけは優しく触れていた気がする。


でもそれは、ただ疲れていただけなのだと思っていた。


きっとソラ先輩のことだから一緒にいれる時間を楽しくしてくれようとして隠していたのかな……。

見えないところで苦しい思いをしていることを気づけなかったなんて私は彼女失格だ――――



「病名は一体何ですか?」


「焦っていたのもあるし、聞き覚えのない病名なんて覚えてねえ」

「そう…なんですか……」


「悪いかよ。でも他人に話して大事にしたり、塑羅緒には絶対言うなよ。
あいつは必要以上に抱え込むタイプだからな知らない方が幸せかもしれねえ」


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