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愛おしいキミに極甘な林檎を
第31章 未来への誓い



満開だった綺麗な花が落ちて寂し気に見える桜の木。


来年もまたソラ先輩と一緒に見たいと思っていたけれど見ることができるんだろうか。


喉の奥が少し苦しくなる思いをしながらその場を後にして駐車場に戻る。



しかし、そこには見覚えのある車が止まっていて近づくと那砂さんが降りてきた。



「ちびっ子たちは見つかったかしら。……あら、いてよかったわね」


「わぁー、那砂の兄ちゃんだぁ!」

「兄ちゃんじゃなくて姉ちゃんだって言ってるでしょ!」


幼い二人が駆け寄る中、私だけは理人さんを盾にするように後ろに隠れる。


那砂さんまで一緒に探していたなんて知らなかった。

寧ろ、連れ出した犯人かと思っていた。



「風子ちゃんったらそんなに警戒しなくてもいいのに~。今は何の玩具も持ってないわよ。……彼氏くんの体調は良くなった?」


「……まだです」



「うふふっ、そうでしょうねぇ~。可哀想に」


こっちは悩んでいるというのに意地悪な言い方だ。


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