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愛おしいキミに極甘な林檎を
第32章 赤い林檎と甘い拘束



ぎこちなさそうに左手で箸を持ち、皿に出した米粒をもう一方の皿に移していた。



「左手も右手みたいに使えるようにするために鍛えているんだよ」



掴めなさそうだったり、時より落としながらも小さな一粒を摘まむ。

その様子を私は対面に座って黙って見守ることにした。



ソラ先輩は目的のためには努力を惜しまない。高校生の時もそうだった。


何の努力もしないでできる人だと思っている人が多かったけどいつも見えないところで目標に向かって行動したり、勉強したりしていた。


生徒会長になって校則を変えた時だって、多くの生徒に反対されてもめげずに活動して結果を出した。


私は割と近くで見ていた方だったからその姿をよく知っている。



あの頃も思っていたけど頑張っている姿は特にかっこいい。


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